マネジメント

君ならできる

この記事で分かること

プロスポーツの世界で、監督がスランプにある選手を起用し続けることで、いずれ結果を出す。

よくある話です。

監督は、その選手の可能性を信じ続けて、「頼むぞ!の想いで起用する。

監督は、その選手の才能だけではなく、その過程にある努力を知っているので、その期待値も高くなる。

選手は、その起用してくれる監督の想いに応えようとして奮起し、更なる努力を惜しまない。

こんな好循環が、成果につながるのでしょうか。

この期待する

という何気ない考え方が、実は人の可能性に大きな影響を与えて、モチベーションアップにつながるということがわかっているのです。

今回は、そんな人を成長させたいときに効果的なテクニックについてお話したいと思います。

ぜひ最後までお読みくださいね。

君ならできる

お笑い芸人のティモンディ高岸さんの「やればできる」という決め台詞があります。

あの言葉いいですよね。

あの言葉を言われると、勇気ややる気が湧いてきます。

なによりも高岸さんの、あの笑顔とキャラクターで言われると、その言葉の魅力が倍増します。

 

人は期待されることで成長して、成果を出します

 

逆に言うと、誰からも期待されないとしたら・・・

さみしい限りです。

 

この人に期待するという行為は、親御さんならお子さんにしたり、会社のビジネスパーソンなら、部下にしたりすることで、成長を促すことができるのです。

 

ではなぜ、人は期待されると成長し、成果を発揮するのでしょうか。

ピグマリオン効果

人は期待されることによって、成長し成果を出すことがある。

これを

これを心理学でピグマリオン効果と言います。

別名「教師期待効果」・「ローゼンタール効果」なんて言ったりもします。

ローゼンタール効果の由来となった教育心理学者のロバート・ローゼンタール氏によると「人間は期待された通りの成果を出す傾向がある」というのです。

 

ここでピグマリオン効果の面白い実験結果をご紹介します。

 

1963年に先の教育心理学者のロバート・ローゼンタールが行った、ネズミを使った迷路の実験が有名です。

 

その実験の概要が次のようなもの。

 

ねずみを二種類に分けて、被験者である学生に次のように提示します。

 

「利口なねずみ」と「利口ではないねずみ」

 

この二種類のねずみによる迷路の実験結果の差を調べたところ、「利口なねずみ」と伝えられていたねずみの方が結果が良かった…というのです。

このことから、期待をこめて他者に対応すると、期待をこめられた他者の能力が向上すると仮説を立てたのです。

ねずみからここまでの仮設を立てちゃうところも、ロバートさんのスゴイところ。

そして、その後に行われた小学校の実験では、その仮説が立証された結果となったのです。

その実験内容は、次のようなもの。

担任の先生に、今後成績が伸びそうな生徒が誰なのかを教えます。

A君、Bちゃん、Cさん

みたいな感じでしょうね。

しかし、この「今後成績が伸びそうな生徒」というA君、Bちゃん、Cさんは、実力なんか関係なしに無作為で選ばれた生徒なのです。

一見すると、そこに成果(成績が伸びる)という効果は出そうもないのですが、8か月後に実施したテストでは、この無作為に選ばれた生徒(A君、Bちゃん、Cさん)の方が、そのほかの生徒よりも成績が良かったというもの。

不思議ですが、この実験の結果は大変興味深いですよね。

担任の先生のアプローチ(言葉・態度・励まし等)が大きな要因のようです。

ちなみにピグマリオンの由来は、ギリシャ神話からみたいです。

「ギリシャのキプロス島に、ピグマリオンという名前の彫刻の上手な王がいました。その王は象牙に自分で刻んだ理想的な女性の彫刻像に、恋をしてしまった。この彫刻像を、生きた女性に変え、妻にしたいと熱烈に祈っているうちに、愛と美の女神アフロディーテがこの願いをかなえて、その彫刻に命を吹き込み人間にした」 ギリシャ神話より

ピグマリオン効果のマネジメント実例

個々の適性を見極めて任せる

巷で言われているようなステレオタイプのマネージメント方法は、万能ではありません。

それがしっくりくる人もいれば、そうじゃない人もいます。

性格面でみても、内向的、外交的、おとなしい、社交的、などなど

スキル面でみても、文章を書くのが得意、事務仕事に長けている、話し上手で営業向き、などなど

この適性を見誤ると、いくら期待しても、ピグマリオン効果は発動しません。

個々の適性を踏まえて任せることが肝要ですよ。

自信で考え決められ得るよう裁量を与える

社員満足度の調査項目にもなっている裁量。

自らの判断で物事を決められることによって満足度が向上することがわかっています。

これは、職場だけではなく、学校やコミュニティ等、あらゆるシーンでも共通しています。

一から十まで、事細かに指示されると、物事は進むかもしれませんが、

「言われないと動けない」

「教えてもらっていないからわからない」

「できても、達成感がない」

などなど、そこに人のモチベーションアップや向上心、満足感などはないのです。

なので、例えば職場環境で言うと、上司のスタンスとしては、

「結果責任は私にある」

「プロセス責任はあなたにある」

というスタンスで、その過程については、判断を含めて任せるという姿勢が望ましいです。

実際、私も試行錯誤の結果、現在はそのようなスタンスで部下のマネージメントを行っています。

上司は、余裕をもって構え、少し抜けている感じが丁度いいんです。

性別を意識して褒める

以前の下記の記事「部下を褒めるときは人づてに」で、ウインザー効果を紹介しました。

ウインザー効果とは、直接本人よりも第三者から褒められる方が、好意の意識が上がるというもの。

部下を褒めるときは人づてにこの記事で分かること 管理職などマネジメント層のビジネスパーソンの大きな役割の一つに人材育成・教育がありますよね。 でも、なかな...

ピグマリオン効果を意識した褒めでも、このウインザー効果は効果的。

おすすめのテクニックなのですが、ここでは性別を意識した”褒めテクニック”をご紹介いたします。

 

男性脳と女性脳の違いからきているのですが、

男性は

 

成果

能力

 

について褒めます。

一方

女性は、

 

過程

プロセス

 

を褒めます。

男性脳は、太古からの狩猟本能が大きく影響していることから、獲物を捕らえる”成果”に重きを置いて褒めると、よりココロに響くのです。

一方、女性はというと、太古より日々家庭を守り育むという役割りから、コツコツと頑張っている過程を褒めることで、ココロに響くのです。

ぜひ、この性別の特性を理解して褒めるようにしてみてください。

より、”褒める”の効果が実感できますよ。

まとめ

「人間は期待された通りの成果を出す」というピグマリオン効果をご紹介しました。

そして、そのピグマリオン効果をより効果的に応用できるマネジメント実例として、3つのポイントについてお話しました。

 

① 個々の適性を見極めて任せる

② 自信で考え決められ得るよう裁量を与える

③ 性別を意識して褒める

心理学をうまく活用すれば、人の成長や良好な人間関係も築けることがわかりましたが、相手への影響度をしっかり理解した上で、使っていただきたいと思います。

ぜひ、皆さんもお試しください。