この記事の結論
相手の目の動きで、ホンネを読み取ることができます。
相手のホンネを知ることで、物事を優位にできたり、戦術を変えたり、予防線を張るなんてこともできます。
ただし、”嘘も方便”と言うように、他社とのコミュニケーションでは、かわいい嘘も含めて関係性を築くもの。
なので、あくまでも悪用は厳禁です。
目は口”以上”にものを言います
「目は口ほどに物を言う」という諺(ことわざ)は、昔から言われています。
意味は、
「情のこもった目つきは、言葉で説明するのと同等に、相手に気持ちが伝わるものだということ。」引用:故事ことわざ辞典
しかし、私的には、「目は口”以上”に物を言う」と考えていまます。
しかも、無意識の感情が表面化する、雄弁な情報発信元です。
アイ アクセシング キュー
目の動きで相手の本音がわかるとしたらどうですか?
昔から、「目は口ほどにものを言う」と言われてきましたが、私的には「目は口以上にものを言う」と言っても過言ではないと思います。
口は、時として「嘘」を言うこともありますが、目は、その嘘を隠しにくい潜在意識の現れとして出てきますからね。
その目の動きから本音を読み取れるとしたのが、心理学セラピストのリチャード・バンドラー、言語学者のジョン・グリンダーが提唱する「神経言語プログラミング」です。
人は何を考えているかによって”視線”を向ける方向が変わってくるというもの。
これが、アイ・アクセシング・キューと呼ばれる、視線解析です。
相手との会話で、相手の何気ない視線をチェックすると、その心理状態が読み取れてしまうというもの。
その心理状態は下図の通りとなります。
このアイ・アクセシング・キューは残念ながら個人差があります。
また、右利き、左利きで、心理状態が逆転することも言われています。
上の図は、相手が右利きだった場合の心理状態です。
左利きの場合は、左右が逆になります。
絶対的な法則なら良いんですがね(^^♪
また、目線が”上”以外の場合もあります。
使い方
アイアクセシングキューの使い方は、そう難しいものではありません。
前項で触れたように、右利き、左利きで見方が反対になりますので、まずは相手が、”どっち利き”かを確かめる必要があります。
私は、人事部長として、入社や社員等、日々面接、面談を行っているのですが、必ず相手が”どっち利き”かを把握する癖がついています。
ビジネスシーンだと、簡単に把握できます。
多くの人が、メモをとりますからね。
どっちの手にペンを持っているかで、把握できてしまいます。
入社面接などでは、メモをとる場合もあれば、とらない場合もありますので、面接時には、メモをおとりくださいと促したり、なにか書く行為を求めたりすることもあります。
一番簡単なのは、入室時に、ドアノブをどちらの手で持って開閉するかでも、利き腕の把握ができます。
利き腕が確認できたら、あとは、アイアクセシングキューの考え方に基づいて、視線を追うだけ。
ただ、アイアクセシングキューも絶対ではありませんから、まずは目安としてとらえ、「あ~なんか言っていることが怪しいなぁ」となれば、さらに質問をして、その真偽や、借り物の発言内容かな?なんて探ることもあります。
面接でそんなことやってんの!?なんて思われそうですが、面接はとても重要なプロセスです。
ここで、しっかりとした人財を見極めないと、入社後のトラブルの元。
人事部長としての責務だと思っております。
ほかに目からの情報で分かること
相手がじっと自分を見つめてきたら・・・
人と話をするときは、相手の目をみつつ、適度に視線は逸らすもの。
付き合って日の浅いカップルならまだしも、これは、無意識のうちに誰しもが行っていることです。
しかし、時に相手が、じぃ~っと目を見つめてきたら、警戒されているサインです。
とくに、初対面でそうなると、さらに可能性は高くなります。
逆に、視線を合わせてくれないとなると、あなたや、話にもはや興味がなかったり、あなたに対して否定的な感情を抱いている可能性が高くなります。
聞きたくもない話を相手がしてきたら、あなたの態度も、きっとそうなるはずです。
ですので、視線の置き方、向け方で、相手の感情を察することができるようになります。
相手のまばたきが多いときは・・・
人は、不安や緊張を感じると、無意識にまばたきの回数が増えます。
通常ですと、3~5秒で1回程度。
しかし、緊張や不安を感じると、脳内伝達物質であるドーパミンが活性化し、まばたきの回数が多くなります。
そして、パチクリ(古っ)として、強いまばたきになります。
相手が緊張しているな、焦っているな、不安を感じているなと察することができれば、交渉時に優位に立てることも容易になりますね。
相手のまばたきが多いなと感じたら、一気呵成に攻め込むなんて戦術もいいかもですよ。
ネゴシエーション(交渉)の、基本的なスキルの一つです。
視線で相手より優位に立ちたいときは・・・
視線をコントロールするだけで、相手より優位に立てるとしたら・・どうしますか?
普通、相手と会話をする時って、相手の目を見ますよね。
つまり、視線が交わります。
その視線を、ふっと外すだけで、相手より優位に立てるという実証実験があるのです。
視線を外されえた方は、「えっ?」「何?」「どしたの?」と直感的に不安に駆られるという心理状態になります。
私の経験上、プラスアルファのテクニックとして、目線を外した後、軽く首も外した視線側に外すと、更に相手に「えっ?何々?」という不安感を抱かせることができます。
更に、すこし険しい顔をしたり、眉間にしわを寄せたりすることで、パワーアップします。
交渉術の一つとして、覚えておくと良いかもしれません。
まとめ
コロナ禍では、皆がマスクをしています。
マスクをしていると、顔の半分以上が隠れてしまい、口元周辺の情報がわかりずらくなり、より相手の感情面が感じにくいもの。
そんな中、目からの情報というのは、より重要になってきます。
個人的には、これから相当期間マスクは手放せなくなるでしょうから、目から得られる心理情報を知っていると知らないでは、大きな違いが出てきます。
今回の記事で触れていない、目から得られる情報、シグナルは他にも数多ありあす。
機会をみて、またご紹介したいと思っています。