心理効果

目的を達するには、あえて無理難題をふっかけろ! 「ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック」

会社やプライベートで、

この提案通すのちょっと難しいかな・・・

このお願いはさすがに無理かな・・・

なんてシーン、よくあると思います。

 

でも、ちょっとした心理テクニックを使えば、意外にすんなり通ります。

私も、会社の実務でよく使う、いや、日常多用しているテクニックです。

 

このテクニック使うと、物事が非常にスムーズに進むようになります。

しかも、相手に悟られずに。

 

今回は、そんな心理テクニックであるドア・イン・ザ・フェイス・テクニックについてお話をしてまいります。

 

それでは、最後までお読みください。

目的を達するには、あえて無理難題をふっかけましょう

 

ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック

別名「譲歩的要請法」とも呼ばれているこのテクニック。

 

本来の目的を相手に聞いてもらうため、認めさせるために、あえて捨て駒となる無理難題のお願い(フェイク)を相手にふっかけると言うもの。

 

では、なぜ相手は無理難題をふっかけると、他のお願いを聞いてくれるようになるのでしょうか。

 

それは、相手の罪悪感を誘うからなんです。

 

根が真面目、責任感が強いなんていうその人の性格とかもありますが、人は、基本、相手のお願いを聞いてあげたい、相手の期待に応えてあげたい、相手の役に立って認められたいと思う心理があります。

 

そうした心理の中、相手があなたのお願いを断ると、

「あ~お願い断ってしまった・・・」

「なんか悪いことをしたな・・・」

「期待に応えてあげられなかった・・・」

なんて思いになります。

 

つまり罪悪感を抱いてしまうんです。

 

つまり、ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックは、この相手の罪悪感を利用したテクニックということ。

 

では、どのように使うかというと、本当にお願いしたい、聞き入れてもらいたい、叶えたいことよりも、無理難題のお願い(フェイク)をするんです。

 

無理難題とは言いましたが、経験上はとてつもない無理難題よりは、少しだけ難易度の高いお願いの方がスムーズ行くことが多いようです。

 

例えば、期限が1週間しかない仕事をお願いするときに、少し短い5日で仕上げてほしいとお願いします。

でも、明らかに5日では仕上がらない仕事だとします。

お願いをした相手は、5日では厳しいと、断ってきました。

そこで、ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックの登場です。

すかさず「それでは、1週間でなんとかお願いできないか?」と切り返します。

この時、相手の心理状態は、

「5日で断ってしまい悪いことをしたな。1週間でも厳しいけど、一度断ってしまったし、罪悪感もある。2日伸びて1週間ならなんとか頑張ってみよう。」

となり、YESを引き出しやすくなるわけです。

相手の罪悪感を使ったテクニックのイメージを持っていただけましたでしょうか。

ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックに最適なタイミングとは

ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックを使うには、最適なタイミングがあります。

それは、相手が無理難題(フェイク)のお願いをなお願いを断ってきた直後です。

罪悪感は、時間とともに軽減されてしまうため、時間が空いた後にドア・イン・ザ・フェイス・テクニックを使おうとしても、相手のYESを引き出しにくくなります。

人の記憶は、時間の経過とともに、どんどん薄れていきます。

エビングハウスの忘却曲線によると、時間経過後に覚えている割合は次の通りです。

20分後には、58%
1時間後には、44%
1日後には、26%
1週間後には、23%
1ヶ月後には、21%

どうですか?

このデータからも、出来るだけ罪悪感の鮮度が大切かがお分かりいただけると思います。

まさに、罪悪感に鮮度がドア・イン・ザ・フェイス・テクニックの成否を左右するポイントにいなるわけです。

返報性

人は、誰かに何かされたら、そのお返しをしたいという気持ちが働きます。

これを心理学では、「返報性(へんぽうせい)の法則」と言います。

この返報性の法則もよく知られた心理法則の一つです。

先に紹介したドア・イン・ザ・フェイス・テクニックは、この返報性の法則が発動することによってより活かされると説明できます。

最初のお願い(フェイク)を断ってしまった。この時点で、相手の心には、罪悪感が発生することは先にお話した通りです。

実は、それと同時に、最初のお願いを断ったことを、あなたが「受け入れてくれた」ことに対し、何かお礼をしなくてはという思いが働きます。

これが、返報性の法則なんです。

この罪悪感×返報性の法則という2つの心理効果により、更に相手のYESが引き出しやすくなるわけです。

ちなみに、この返報性の法則は、悪いことをした時にも発動しますので、相手の望まないことをしたときは、あなたにその仕返し的なことが起きやすくなりますので、ご注意くださいね。

こんな使い方をしました

 

私は会社でこのテクニックを使うのですが、最近思惑通りにいった事例をご紹介します。

とある基準の改定を目論んでいましたが、以前から決定権の持っている方々の反対意見が多く、改定できずにいました。

 

しかし、その基準は、様々な紛争トラブルの火種になっている「いわく付き」だったので、実務者からは早期の改定を望む声が多数あり、出来るだけ早くなんとかせねばと思っていたのです。

 

そうこうしている間にも、あっちでもこっちでもトラブルが発生しており、もう待てない状況でした。

でも、反対意見は相変わらずで、正攻法で向き合っては動かないなと察したわたしは、ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックを発動することにしました。

 

それは、改定案の提示をするタイミングで、フェイクの改定案(ちと難易度の高い、無理かな~レヴェル)を提示しました。

 

案の定、反対意見がドバ~っと出てきました。

これは、シナリオ通りだったので、なんら驚くこともありませんでした。

しめた!と思った私は、すかさず本命の改定案について現状を再度説明し、フェイク案は取り下げますので、本命案は認めてもらいたい旨要望したところ、反対論者が激減し、スムーズに改定案が通りました。

これは、我ながらテクニックがうまく発動して、見事決まったな!と思った事例でした。

まとめ

今回は、本来のお願いを相手に聞いてもらうための心理テクニック、「ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック」、別名「譲歩的要請法」をご紹介しました。

ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックのポイントは次の通り。

① 本来聞いてもらいたいお願い意外に、ちょっとハードルの高い(フェイク)お願いを用意する。

② 最初に、ハードルの高いお願いをして、断ってきたら、すかさず本来聞いてもらいたいお願いをする。

③ その時、相手には一度断ってしまった罪悪感が芽生える。

④ 断ったことを受け入れてくれたあなたに対し、そのお礼(返報性の法則)をしたいという気持ちが働く。

⑤ ③④の心理状態から、相手のYesを引き出す。

ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックは、罪悪感×返報性の法則という心理効果により発動するテクニック

そして、ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックの最適なタイミングは、フェイクの直後と述べましたが、直後ではなくても、断った事実を思い返してもらうように誘導することで、時間が経った後でも有効に発動されますので、ご安心ください。

また、フェイクの方のお願いを「無理難題」とは言いましたが、経験上とてつもない無理難題よりは、少しだけ難易度の高いお願いの方がスムーズ行くことが多いようです。

状況によって、うまく使い分けてみてください。

このドア・イン・ザ・フェイス・テクニックは、心理テクニックの初歩として位置づけられていますが、意外に使いやすく、その効果もすぐにあらわれるので、ぜひ普段使いの心理テクニックとして意識しておくと良いと思います。

それでは、今回も最後までお読みくださりありがとうございました。